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税理士事務所

【大学生のアルバイト戦略が変わる】「130万円の壁」見直しで中小企業の人材確保に追い風?

人手不足が続く中、多くの中小企業がアルバイト人材の確保に苦労しています。
そんな中、2025年から段階的に進められている「年収の壁」見直しの影響は、学生アルバイトの働き方にも及び始めています。
特に注目したいのが、19歳以上23歳未満の大学生年代の親族に対する被扶養者認定基準の変更です。
一見すると家計に関する話題ですが、中小企業経営者にとっては採用やシフト管理、人材確保に直結する重要な制度改正といえるでしょう。
## 「130万円の壁」とは何だったのか
これまで、配偶者や子どもなどが会社員の扶養に入っている場合、年収130万円未満であれば社会保険上の被扶養者として認定され、自ら社会保険料を負担する必要がありませんでした。
一方で、年収が130万円を超えると扶養から外れ、国民健康保険や国民年金への加入が必要となります。
その結果、
「130万円を超えると手取りが減る」
という意識が強く働き、多くの人が就業時間を調整する要因となっていました。
これがいわゆる「130万円の壁」です。
## 2025年からの見直しポイント
今回の見直しでは、年収判定の際に残業代などの臨時的な収入を含めず、労働契約上の収入で判定できる仕組みが導入されました。
例えば、
・繁忙期に残業が増えた
・一時的にシフトが増えた
・臨時手当が支給された
といった事情だけで扶養から外れるリスクが小さくなります。
これは企業側にとっても、繁忙期のシフト調整がしやすくなるメリットがあります。
## 大学生年代は「150万円の壁」へ
さらに大きな変更が、19歳以上23歳未満の大学生年代の親族です。
2025年10月以降の被扶養者認定では、年収基準額が従来の130万円未満から150万円未満へ引き上げられます。
背景には、令和7年度税制改正で創設された「特定親族特別控除」があります。
税制と社会保険制度を連動させることで、
「学生が働き控えをしなくてもよい環境を整える」
ことが狙いです。
## 中小企業経営者が注目すべき理由
この制度改正は、単なる扶養制度の話ではありません。
経営者目線では、人材確保の選択肢が広がる可能性があります。
これまで大学生アルバイトの中には、
「130万円を超えそうなのでシフトを減らしたい」
というケースが少なくありませんでした。
しかし、150万円基準への引き上げにより、より多くの時間働ける学生が増える可能性があります。
特に、
・飲食業
・小売業
・サービス業
・介護業界
など学生アルバイトへの依存度が高い業種では、繁忙期の人員確保にプラスの影響が期待できます。
## ただし誤解は禁物
今回の見直しですべての「年収の壁」がなくなるわけではありません。
税制上の扶養や所得税、住民税、勤務先の家族手当など、他の制度との関係は引き続き確認が必要です。
また、社会保険の加入要件を満たす勤務先で働く場合には、年収にかかわらず社会保険加入が必要になるケースもあります。
そのため、
「150万円までなら必ず問題ない」
と単純に判断するのではなく、個別の状況に応じた確認が欠かせません。
## まとめ
今回の制度改正は、大学生本人だけでなく、人手不足に悩む中小企業にとっても見逃せない変化です。
19歳以上23歳未満の大学生年代の親族については、2025年10月以降、社会保険上の扶養認定基準が150万円未満へ引き上げられます。
結果として、これまで「130万円の壁」を意識していた学生が、より柔軟に働ける環境が整いつつあります。
経営者としては、制度改正を正しく理解し、採用活動やシフト設計、人材戦略に活かしていくことが重要です。
制度は変わるものですが、人材不足という経営課題は変わりません。
だからこそ、制度改正を単なる法改正情報として捉えるのではなく、自社の経営にどう活かせるかという視点で考えていきたいものです。

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