クレメンティア
税理士事務所
税務調査がオンライン化へ。中小企業経営者が知っておきたい「オンライン税務調査」の実務ポイント
税務調査といえば、税務署の職員が会社に訪問して帳簿を確認する――そんなイメージを持っている経営者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、国税庁は現在、税務調査のデジタル化を進めています。
その一環として「オンラインツール」を利用した税務調査(オンライン調査)が、全国で順次導入される予定です。
特に東京・大阪などの主要エリアでは、2026年5月頃から利用が始まる見込みです。
今回は、中小企業経営者が知っておきたい「オンライン税務調査」の概要と、今後の実務への影響について解説します。
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■税務調査もオンラインの時代へ
国税庁は、政府共通の業務環境である
「ガバメントソリューションサービス(GSS)」
の導入を進めています。
このシステムの整備により、税務調査や行政指導などでオンラインツールの利用が可能になります。
具体的には、次のようなツールが利用される予定です。
・インターネットメール
・Web会議システム(Microsoft Teams)
・オンラインストレージ(PrimeDrive)
・アンケート作成ツール(Microsoft Forms)
つまり、税務署とのやり取りの一部が
**オンライン会議やデータ共有**
で行われる可能性があるということです。
―――――――――――――――――――
■オンライン税務調査の対象になる業務
オンラインツールは、税務調査だけでなく次の業務でも利用される予定です。
・税務調査
・行政指導
・滞納整理
・査察調査
ただし、すべてがオンラインになるわけではありません。
国税当局が
「オンラインで実施する方が効率的」
と判断した場合に利用されます。
そのため
・オンライン調査
・従来の訪問調査
の両方が併用される形になると考えられます。
―――――――――――――――――――
■全国展開のスケジュール
オンライン調査の基盤となるGSSは、次のスケジュールで導入される予定です。
【すでに導入】
金沢国税局・福岡国税局
(2025年10月からオンラインツール利用開始)
【2026年4月】
仙台国税局
沖縄国税事務所
熊本国税局
名古屋国税局
【2026年5月】
東京国税局
大阪国税局
広島国税局
関東信越国税局
【2026年6月】
高松国税局
札幌国税局
特に中小企業が多い
**東京・大阪エリアでは2026年5月頃**
からオンライン対応が始まる見込みです。
―――――――――――――――――――
■オンライン調査を利用するための手続き
オンラインツールを利用する場合、事前に手続きが必要になります。
納税者や税理士は、国税庁のサイトから
**Microsoft Formsの登録フォーム**
を利用して
・メールアドレス
・利用同意
などを登録する必要があります。
そのうえで
・メール
・Web会議
・オンラインストレージ
などを使って資料のやり取りが行われます。
―――――――――――――――――――
■経営者が押さえておきたい3つのポイント
オンライン税務調査が広がる中で、経営者が意識しておきたいポイントがあります。
①データ管理が重要になる
オンライン調査では、帳簿や資料をデータで提出するケースが増えます。
・会計データ
・請求書
・契約書
・領収書
などを電子データで整理しておくことが、これまで以上に重要になります。
―――――――――――――――――――
②調査のスピードが上がる可能性
オンラインになることで
・日程調整がしやすい
・資料共有が早い
というメリットがあります。
一方で、調査の進行スピードが速くなる可能性もあります。
税務署側もデータ分析を活用して調査を行うため、事前の帳簿整備がより重要になるでしょう。
―――――――――――――――――――
③税理士との連携がより重要に
オンライン調査では
・Web会議での説明
・資料提出の判断
・データ整理
など、専門的な対応が必要になる場面もあります。
税理士と連携しながら対応することで、スムーズな調査対応につながります。
―――――――――――――――――――
■まとめ:税務調査は「デジタル対応」が前提に
税務行政は今、大きくデジタル化が進んでいます。
今回のオンライン調査の導入は、その象徴的な取り組みといえるでしょう。
これからの税務調査では
・電子帳簿
・データ管理
・オンライン対応
が当たり前になっていきます。
中小企業にとっても
「調査のときに慌てて資料を探す」
のではなく、
**日頃からデータを整理しておくこと**
が重要な時代になってきました。
税務調査は怖いものではありません。
適切に準備しておけば、むしろ会社の経理体制を見直す良い機会にもなります。
これからのデジタル時代の税務対応を、今のうちから整えておきましょう。
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