クレメンティア
税理士事務所
税務調査官はここを見る!「1人1万円以下飲食費」が否認される会社の共通点
「1人1万円以下の飲食費だから大丈夫」
そう思って処理している経営者の方は多いのではないでしょうか。
しかし、税務調査の現場では、この“1万円基準”はかなり細かく、かつ実務的にチェックされています。
今回は、中小企業の経営者の方向けに、調査官が実際にどこを見ているのか、そして“否認されやすいポイント”を整理してお伝えします。
――――――――――――――
1.まず見られるのは「本当に1人1万円以下か?」
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1人1万円以下の飲食費を交際費から除外するには、「事実関係を明確にする書類」の保存が前提です。
単に領収書があれば良い、という話ではありません。
調査官が必ず確認するのは、次の3点です。
・参加人数に水増しはないか
・得意先等との飲食か(社員だけの飲み会ではないか)
・参加者の記載が曖昧すぎないか
特に要注意なのが、
「○○様 他1名」「○○社 ○○部 他数名」
といった曖昧な書き方です。
得意先が少人数にもかかわらず氏名を省略している場合、
「要件を満たしていない」と判断される可能性があります。
また、当社側(役員・従業員)の氏名は法定記載事項ではありませんが、
人数だけの記載だと「水増し」を疑われやすくなります。
結果として、反面調査(参加者への聴き取り)に発展することも珍しくありません。
――――――――――――――
2.下請先・外注先との食事会は“重点チェック”
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調査で特に厳しく見られるのが、下請先や外注先との食事会です。
理由は単純で、
「通常は下請側が接待する立場では?」
という視点が入るからです。
調査官は次の点を確認します。
・食事会の目的は明確か
・下請先参加者全員の氏名が記載されているか
・途中退席など、不自然な点はないか
社内飲食を“得意先接待”に見せかけていないか、
という疑いの目で見られている、という意識は持っておくべきです。
――――――――――――――
3.「馴染みの店」は危険信号になりやすい
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同じ役員・社員が、同じ飲食店を何度も利用している場合も要注意です。
調査官は、
・領収書の分割
・金額の書き換え
といった便宜供与がないかを疑います。
特に、明らかに1万円超が相場の高級店なのに、
毎回「1人9,800円」などの処理が続いている場合、
人数水増しの疑念はかなり強くなります。
――――――――――――――
4.飲食費に「含めるもの・含めないもの」
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1万円基準の対象は、
「飲食その他これに類する行為のために要する費用」です。
【飲食費に含めるもの】
・飲食代
・テーブルチャージ料
・サービス料(税込)
【飲食費に含めないもの(=交際費)】
・送迎タクシー代
・ゴルフ、観劇、旅行などの催事に伴う飲食
領収書を分けていても、
同日・同接待であればチェック対象になります。
旅費交通費や行程表まで確認されることもあります。
――――――――――――――
まとめ:1万円基準は「金額」より「記録」が命
――――――――――――――
1人1万円以下飲食費は、節税メリットの大きい制度ですが、
実務上は「書き方」と「整合性」がすべてです。
・参加者は具体的に
・人数と金額に無理がないか
・他の接待費と混在していないか
この3点を日常処理の段階で意識するだけで、
税務調査時のリスクは大きく下がります。
「うちは大丈夫かな?」と少しでも思われた方は、
調査が来る前に一度、飲食費の処理を見直してみてください。
それが、将来の否認・追徴を防ぐ一番の近道です。
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